弁護士費用の種類
弁護士費用には、主に、着手金、成功報酬、実費の3種類があります。
そのほか、遠隔地への出張が必要な事件では、旅費・日当が必要になることがあります。
着手金 | 事件を受けるにあたりお支払いただく費用です。 結果にかかわらず発生するもので、不本意な結果に終わってもご返金することはできません。 |
成功報酬 | 結果に応じていただく費用です。 全面敗訴した場合には発生しませんが、全部勝訴または一部勝訴した場合 その程度に応じてお支払いただきます。 |
実費 | 交通費、資料の取り寄せ費用、裁判所に納める収入印紙代等 |
弁護士費用の具体化
当事務所では、どのような場合にも対応するため、やむを得ず詳細な報酬基準を設定しています。
しかし、詳細すぎるため、一読してもわかりづらいものとなっています。
そこで、大半の事件での基準として用いるよう、「標準報酬額」を具体的に設定しています。
すべての事件がこれに該当するわけではありませんが、大半の事件はこの「標準報酬額」を用いることになります。
一部事件の報酬定額化
当事務所では、標準報酬額の設定に際し
請求額をベースに弁護士費用を算定することが適切でなかったり
定型的な処理で一定の結果を挙げられるような一部の分野について、弁護士費用を定額化しています
(遺産分割の着手金、離婚事件、建物明渡請求事件、債務整理事件の着手金・成功報酬など)。
こうすることで、弁護士費用が非常にわかりやすくなり、しかも弁護士の労力の割に
報酬負担が高くなるという事態を防止しています。
報酬基準の範囲内で、標準的な金額を示したもので目安となりますが
大半の事件で標準報酬額を用いる想定で設定しています。
経済的利益とは、請求する側の場合は回収額、請求される側の場合は相手の請求からの減額部分の金額です。
以下の記載は典型的な事件での目安となりますので、実際には多少増減する場合があります。
また、以下に記載のない場合もありますので、それらの場合には
当事務所の報酬基準の範囲内で事案に応じて、ご相談時にお見積もりを提示いたします。
依頼をお受けする際には、あらかじめ弁護士費用を書面でご説明し、委任契約書を締結します。
そのため、どの程度の費用が必要となるかがご依頼前に明確となりますので、ご安心ください。
着手金
請求額 | 着手金 |
140万円以下 | 100,000円 + 税 |
300万円以下 | 200,000円 + 税 |
500万円以下 | 300,000円 + 税 |
800万円以下 | 400,000円 + 税 |
1100万円以下 | 500,000円 + 税 |
1500万円以下 | 650,000円 + 税 |
2000万円以下 | 800,000円 + 税 |
2500万円以下 | 1,000,000円 + 税 |
3000万円以下 | 1,200,000円 + 税 |
成功報酬
経済的利益 | 成功報酬 |
3000万円以下 | 経済的利益の10%+税 |
3000万円以上 | (150万円+経済的利益の5%)+税 |
(参考例)
売買代金250万円の請求を行い、交渉の結果、200万円を回収できた場合
着手金20万円 成功報酬20万円 合計40万円 (+税)
(依頼による利益:160万円−税)
契約不履行に基づいて、相手会社に1000万円の損害賠償請求訴訟を起こし、和解により700万円を回収した場合
着手金50万円 成功報酬70万円 合計120万円 (+税)
(依頼による利益:580万円−税)
建築瑕疵があるとして2500万円の損害賠償請求訴訟を起こされたが、全面勝訴した場合
着手金100万円 成功報酬250万円 合計350万円(+税)
(依頼による利益:2150万円−税)
従業員から残業代500万円を求める訴訟を起こされ、最終的に200万円を支払って和解した場合
着手金30万円 成功報酬30万円 合計60万円(+税)
(依頼による利益:240万円−税)
傷害事件の加害者に慰謝料50万円を請求し、勝訴したが、相手に経済力がなく全く回収できなかった場合
着手金10万円 成功報酬0円 合計10万円(+税)
(依頼による損失:10万円+税)
着手金
交渉の場合 | 30万円〜50万円 + 税 |
調停・審判の場合 | 50万〜100万円 + 税 |
※遺産の総額・種類や請求額によって、上記を目安としてご相談時にお見積もりを提示します。
※交渉で受任後、調停・審判に移行した場合は、差額分が追加となります。
成功報酬
経済的利益 | 成功報酬 |
3000万円以下 | 経済的利益の10%+税 |
3000万円以上 | (150万円+経済的利益の5%)+税 |
※不動産などの場合、固定資産評価額などをもとに算定します
(参考例)
父親が亡くなり、兄弟3人で遺産トラブルが生じた。交渉で依頼したがまとまらず、遺産分割調停となった。
調停では遺産分割協議が成立し、依頼者は預貯金2000万円を取得できた。
着手金30万円+調停時20万円追加 成功報酬200万円 合計250万円(+税)
(依頼による利益:1950万円−税)
着手金
調停・交渉 | 15万円〜30万円 + 税 |
※離婚に関連する婚姻費用請求や面会交流等も含みますが、内容・種類によっては多少増額することがあります。
※慰謝料・財産分与を請求する際には、その金額によっては着手金を増額することがあります。
成功報酬
経済的利益 | 成功報酬 |
金銭の受領なし | 0〜20万円程度 |
金銭の受領あり | 受領額の10%+税 |
(養育費のみを受け取る場合は含まれません)。
※多額の財産分与を求められた事案などでは、金銭の受領がなくても減額に応じた報酬などが生じる場合があります。
(参考例)
妻から性格の不一致などを理由に離婚と財産分与1000万円、養育費月10万円を求める調停を起こされた。
調停で離婚が成立し、財産分与として500万円と毎月5万円の養育費を支払うことで解決となった。
着手金30万円 成功報酬20万円 合計50万円(+税)
夫の不倫を理由に離婚と慰謝料を求める離婚協議を行い、調停を起こさずに離婚が成立し、慰謝料250万円を受領した。
着手金15万円 成功報酬25万円 合計40万円(+税)
着手金
交渉 | 10万円 + 税 |
訴訟 | 20万円 + 税 |
※標準的な難易度・労力の事案の場合の目安です。複雑な事案などでは異なる場合があります。
成功報酬
経済的利益 | 成功報酬 |
3000万円以下 | 経済的利益の10%+税 |
3000万円以上 | (150万円+経済的利益の5%)+税 |
※保険会社からの賠償案の提示がない場合の基準額です。
賠償案が既に提示されている場合には、提示額からの上乗せ金額を基準とした報酬基準を用いることがあります。
その場合は上記の基準よりも低額となりますので、詳細はご相談時に説明します。
※人身事故の被害者側以外の事件については、金銭請求事件一般の例によります。
着手金 | 20万円+税 |
成功報酬 | 10万円+税 |
※テナント、店舗などの事業用建物の場合には異なることがあります。
※相手方が退去した場合に成功報酬が発生します。
※滞納賃料など金銭の回収ができた場合、回収額の10%+税を目安に成功報酬が発生することがあります。
着手金
任意整理 | 債権者1社につき3万円+税 |
自己破産(簡易) | 25万円+税 |
民事再生 | 30万円+税 |
※弁護士費用の用意が難しい場合、分割払いや法テラスによる援助を利用できる場合があります。
○自己破産のうち、一定以上の財産を有する場合や事業者、会社代表者などの場合
このようなケースでは破産管財人を選任する必要があり、その場合には破産管財人の報酬などの費用を裁判所に納める必要があります。
このような場合の実費や弁護士費用については、事案によって大きく事なりますので、ご相談時にご説明します。
破産管財人の報酬は申し立て後に裁判所が決定するため、その時点まで未定ですが、以下の金額は目安とされています。
着手金・管財人費用
債務総額 | 弁護士費用 | 管財人費用 |
5000万円未満 | 50万円+税 | 20〜70万円 |
1億円未満 | 100万円+税 | 100万円 |
※債務総額がこれ以上の場合や財産の種類・量によって変動があります。
※成功報酬はありません。
着手金
起訴前受任 | 20〜30万円+税 |
起訴後受任 | 20〜30万円+税 |
成功報酬
不起訴/執行猶予 | 10〜30万円+税 |
保釈された場合 | 10万円+税 |
(参考例)
窃盗事件で逮捕直後に依頼。その後、被害者と示談が成立し、不起訴で釈放。
着手金20万円 不起訴による成功報酬20万円 合計40万円(+税)
傷害事件で逮捕3日目に依頼。その後、起訴されたがすぐに保釈され、判決では執行猶予となり釈放。
着手金25万円 保釈・執行猶予の成功報酬計30万円 合計55万円(+税)
(2)犯行を否認している事件・複雑な事件・裁判員裁判事件
事案の内容などによって大幅に異なりますので、ご相談時にお見積もりを提示いたします。